僕はみきお、みんな元気?今日は、僕のニャン生を大きく変えた、あの日のことをお話しします。
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僕は、2021年5月3日生まれ。名古屋市で生まれた。6月29日に、この家の家族になった。その半年後の11月7日、ニャン生最大の岐路となる日を迎えた。僕の意思とは関係なくね。
その日のことは、今でもはっきり覚えている。朝、お水はもらえたけど、ごはんがもらえなかったよ。「僕のごはんは?」って聞くと「ごめんね。今日はちょっと我慢してね。」姉ちゃんがそう言って、悲しい顔をしたんだ。僕は、おなかが空いてたけど、いつもと違う家族の様子がわかって、ちょっと心配してた。「みんなどうしたの?」父ちゃんや母ちゃんに聞いても、みんな黙って僕の頭を撫でるばかり。「今日のみんなはおかしいや。」お腹がぺこぺこの僕は、縁側で日向ぼっこして気を紛らわせた。
母ちゃんが、僕のそばに来て「みきおさん、今日1日頑張ってね。ごめんね。」って、僕に謝ってきた。「母ちゃん、どうして謝るんだ?何か悪いことしたのか?」と聞いてみたけど、なにも言わないんだ。寂しそうな顔してた。
お昼近くになって「そろそろ行かないと。」と、姉ちゃんが僕をキャリーバッグに案内した。そして、みんなで車に乗ったんだ。ちょっと嫌な予感がしたのは、この時さ。15分くらいで到着したのは、やっぱり動物病院だった。このときの僕は「また注射か。すぐ終わるから、まぁ我慢するか。」なんて考えてたなぁ。
診察室に呼ばれて、診察台に乗った。ここまではいつもと同じ。「みきおくん、体調に変わりないですか?」と先生。「変わりないです。」と母ちゃん。「では、お預かりします。夕方5時過ぎにお迎えに来てください。」看護師さんが言った。なんだって?僕、病院に置いていかれるの?ホントに?!
みんな、僕を置いて帰っちゃった。姉ちゃんと母ちゃんは、心配なのを顔に出さないようにしているみたいだった。その後ろ姿を見ていて、僕はとてもとても悲しくなった。大声で泣いたんだ。看護師さんが「みきおくん、大丈夫だからねぇ。」と言って、僕を抱っこして優しく撫でてくれた。大丈夫って?どういうこと?僕、置いていかれたんだけど。
泣いている僕に、優しく声をかけながら、看護師さんはずっとそばにいてくれた。先生が来て「みきおくん、眠くなるよ。」って言ったのは覚えてる。麻酔っていうの?それから先はぜんぜん覚えていないんだ。
目が覚めると、ケージの中にいた。僕のおなかの下あたりから、消毒のニオイがした。確認しようとしたけど、体が重くて、眠くて動けなかった。「みきおくん、目が覚めたね。まだ寝てていいよ。」先生が言った。「そうします。」僕はまた眠ったよ。
「みきおくん、お迎えですよ。」看護師さんが寝ている僕を起こした。抱っこされて診察室へ連れていかれた。姉ちゃんと母ちゃんがいた!僕は、母ちゃんに飛びついた。離さないようにしっかり爪を立てたよ。「みきおさん、おかえり!頑張ったね!」そう言って僕をギュッとしてくれた。姉ちゃんは泣きそうな顔してた。先生が、何か言ってたけど、まったく覚えていない。「早く!早くお家に帰ろうよ!」僕は大きな声で叫んだ!
家に着いたら、真っ先に僕の大事なところの確認をした。ずっと違和感があったんだ。
ん?毛が剃られてる。えっ?!ないじゃん!僕のプルルン玉!どこいった?
君たち知らないよね?僕のプルルン玉……。もしかしたら、取ったの?ねぇ、母ちゃん。「ごめんね。みきおさんに聞かずに、勝手に手術してもらって。」僕に頭を擦りつけて母ちゃんは謝ってきた。ショックだった。だって、寝て起きたら無くなってたんだもん。
仕方ないよね。そのまま大人になると、オシッコを後ろに飛ばして、ニオイをつけるようになるんでしょ?家の中がオシッコ臭くなっちゃうもんね。困るよね。
頑張って毛づくろいして、消毒のニオイがやっと消えて、僕は落ち着きを取り戻した。そうしたら、急におなかが空いたよ。僕らしいよね。おなかいっぱいごはんを食べて、すぐに寝ちゃったよ。
これが、去勢手術を受けた日の話だよ。11月7日、僕の『プルルン玉サヨナラ記念日』だ。思えばあれから動物病院が大嫌いになった。だから、病院に行かなくてもいいように、毎日たくさん食べて、たくさん寝て、たくさん運動して、いいウンコとオシッコをして健康的な生活をしてるのさ!『病院サヨナラ大作戦』だ!さぁ、今日も作戦決行だ!じゃあまたね、ニャンバーイ!
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