僕はみきお、みんな元気？みんなは歯磨きしてる？歯を磨くことで、歯をキレイにして、口の中の健康を維持することが大切なことは知ってるよね。でもさ、そんなの綺麗事だ。ほとんどのニャンズは、歯磨きが大嫌いだ。母ちゃんが歯を磨いているところを、遠くから観察していたら、ますます歯磨きが嫌いになったよ。歯磨きなんかするもんか！
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母ちゃんは、歯ブラシになんだかよくわからないスーッとする香りの『ちゅ〜る』みたいなものを少しつけて、口の中に入れる。１０分くらいかけて、カシュカシュと歯を磨く。長すぎないか？
ニャンズ専用の歯ブラシも売っているんだってね。高いんだ。母ちゃんの歯ブラシが２本も買えちゃうの？使うかどうかわからないから、ニンゲンの子供用の歯ブラシを僕に買ってきてくれたのね。その作戦は大正解！だって僕、歯磨きなんてしないからさっ！
１０日くらい前のある夜、寝る前に姉ちゃんが抱っこしてくれた。この時間に僕を抱っこするなんて、どういう風の吹き回し？ていうか、ぜーったい何か企んでるぞ！僕は、警戒心マックスで身構えたよ。
「みきおさ〜ん、歯磨きしてみようよ」母ちゃんが歯ブラシを持ってきた。
ほらね。ふたりの企みは歯磨きだったんだ。
小さな歯ブラシを少し濡らして僕の大切な牙を磨き始めた。もう、やめてよぉ。僕は、舌でブラシを口の外に押し出した。
「はい、次は反対側ね」
……。僕は、無駄に抵抗することをあきらめた。じっとしていれば早く終わって歯磨きから解放されるからね。
「奥歯も磨こうかね」
ほんの１分くらいだったけど、僕には、とっても長く感じた。
歯を磨いた後の歯ブラシがマジで臭かった。我ながら自分の口からこんなに強いサカナみたいなニオイがしているなんて、ショックだったよ。いけてるニャンズを目指している僕にとって、歯磨きは必要不可欠だと思った。いくら歯磨きが嫌いでもね。
あれから毎日、僕は歯磨きを受け入れている。おかげで今は、歯ブラシが臭くなることはないんだ。でもさぁ、やっぱり歯磨きは嫌いだよ。
そんな僕のために、姉ちゃんが買ってきてくれたものがある。
『歯みがきちゅ〜る まぐろ』とパッケージには書いてある。
あの『ちゅ〜る』で歯を磨くことができるの？ホントに？！超画期的じゃないの！
なぜか、商品本体には『歯みがきちゅ〜ぶ』とあるね。まさか、本当は『ちゅ〜ぶ』なのに、ニャンズをその気にさせるために『ちゅ〜る』ってパッケージには書いてあるってこと？！ちょっとぉ、いなばさん、僕はごまかされないよ！
『カテキン』と『サイクロデキストラン』が配合されているから、プラーク（歯垢）が歯につくのを防いでくれる。肝心なのは味だよ、味！
香りは『まぐろ』だ。でもさ、あんまり美味しそうな香りではない。僕の好みではないみたい。
姉ちゃん、せっかく買ってきてくれたところ申し訳ないけどさ、これなら水をつけた歯ブラシで歯みがきしてよ。僕はちゃんと歯磨きできるからさ。
いけてるニャンズは、毎日のお手入れが大切だからね。１日も歯磨きをサボれないよ！さあ、歯を磨こうよ！じゃあまたね、ニャンバーイ！
